青い空の診察室から
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- 新型コロナウイルスの影響で在宅にて 子どもたちと過ごされているみなさまへ シリーズ1
親子の衝突をさけるために 〜子どもが上がるほめ方〜
新型コロナ感染症によって不自由な生活が続いています。
ふだんよりも長い時間、
子どもたちと過ごしていらっしゃる方も多いと思います。
子どもたちは今、
ふだんの生活との違いにとまどったり、
ニュースや大人たちの会話から伝わる
さまざまな情報に対して不安を感じたりしています。
言葉が乱暴になったり、
兄弟げんかが増えたり、
ものに当たったり、
いつも見せない姿を見せることがあるかもしれません。
そのような子どもたちに対して、
みなさま自身が不安やイライラを感じてしまうこともあると思います。
そんな時に読んでみて下さい。
少し、お役に立てるかもしれません。
親子の衝突をさけるために
プラン1 子どもたちの不安をやわらげる
子ども自身が新型コロナウイルスや
今の状況について理解することで気持ちが落ち着き、
ふだんの様子に戻るかもしれません。
例えば、
① 子どもたちと新型コロナウイルスについて話し合う
『子どもがひどくなることはあまりない』
と伝えて安心させてあげたり、
『ウイルスをひろげないために自分たちで
できることはなんだろう?』
と一緒に考えたりすることが
心の安定につながるかもしれません。
② 質問したり不安を伝えたりしやすい時間を作る
子どもは、大人の想像がつかないような
心配をしていることがあるものです。
例えば、生活環境の変化について
「自分が悪いことをした罰だ」などと
悩んでいる子どももいます。
現実に起きていることを伝えることで、
かえって安心する場合があります。
プラン2 子どもの自立を促す
子どもたちと過ごす時間が長いと、
手が掛かってしまい、
みなさま自身のことが進まずにイライラすることが
あると思います。
もし、子どもたちのできることが増えれば、
大人も楽になります。
子どもにとって、
「自分でできた!」時ほど楽しい瞬間はありません。
さらに、
「できたらほめられた!」時はとても嬉しいものです。
「できた!」「ほめられた!」の瞬間を増やすことで、子どもたちの心は成長します。
① 「自分でできた!」をみちびく
子どもの「できた!」をみちびくには、
少し大人のがまんが必要です。
できないことをやらせるにはまず道筋を示します。
例えば
くつをはくときは?
右のくつを持たせて右足にはくように伝えます。
うまくいかないときは、
足先をくつに少し入れてあげます。
そのあとは、できるまで見守ります。
途中で、
『できてるよ』『もう少しだよ』
と声かけします。
はけたら、
『がんばったね』『えらかったね』
とほめます。
嫌がってやめてしまったときは、
『こんどは自分ではいてね』
とお約束してから、はかせてあげます。
次の時もその次も、同じことを繰り返します。
いつか、必ずできるようになります。
② ほめるときのコツとは?
すごいことやがんばったことに対してだけ
ほめなくて良いのです。
ふだんからできていることに声掛けします。
『ちゃんと食べているね』『起きてきてえらいね』
これだけで、子どもの気分が上がります。
また、ほめようとするときは、
「全部できたら」ではなく、
「やり始めたら」声かけします。
例えば、
自分で着替えて欲しいときは?
お子さんが服を手にとったらすぐに
『お着替えするの?えらいね。』
と声かけします。
全部ちゃんとお着替えできるかもしれません。
着替えの途中にも、
『ちゃんとできてるよ』
と声かけをします
全部できたら、
『すごいね』『ママ、助かったよ』
などとほめてあげて下さい。
嬉しくて、
明日からも自分で着替えてくれるかもしれません。
お子さまの年齢によって、
声掛けの内容は変わりますが、
ふだんできていることにも声かけ
やり始めたらすぐに声かけ
のやり方は同じです。
当院は、お子さまの体調に関することだけではなく、
心の問題にもみなさまと一緒に取り組んでいきたいと
考えています。
もし、お困りのことがありましたらご相談ください。
令和2年4月13日
トレポンテこどもクリニック
医師 小児科専門医 村社 歩美
参考:日本小児科学会ホームページ「お子様と暮らしている皆様へ」
http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20200406_02.pdf
〒273-0861 千葉県船橋市米ケ崎町651番地1
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