青い空の診察室から
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- 新型コロナウイルス感染症をひろげないために Vol.5
新型コロナをよせつけない集団生活を
緊急事態宣言が解除されました。
いよいよ、子どもたちの集団生活が再開します。
今、みなさんが一番心配しているのが、
学校や幼稚園・保育園で新型コロナが集団発生
することではないでしょうか?
新型コロナをよせつけない集団生活
1. 家族の体調不良時は休む
2. 子ども本人の体調不良時も休む
3. ウイルスを吸い込まない・口や目に入れない工夫を
集団に持ち込まない
集団でもらわない
1.家族(両親)の体調不良時は休む
新型コロナでは、子どもの感染はほとんど家族内感染によって起こり、その多くは、会社員などの大人から感染しています。
ですから、大人が自分の健康に気をつけることが何より大切です。
体調不良を感じたら、新型コロナではないことがはっきりするまで、子どもたちの登園・登校を見合わせるようお願いします。
2.子ども本人の体調が悪い時も休む
新型コロナに感染していても症状が出ない人がたくさんいます。特に、子育て中の若い世代はそのような人が多いと言われています。
子どもたちが、無症状の家族から感染している可能性をいつも考えなければなりません。また、感染したばかりの時は症状が軽いこともよくあります。
ですから、子どもの体調がふだんと異なる時は、重い症状ではなくても登園・登校を控えるようお願いします。
不規則な生活は、免疫力を下げたり、頭痛・腹痛・だるさ・微熱など感染症とまぎわらしい症状の原因になります。体調不良にすぐ気がつくことが
できるよう、日常の生活リズムにも気をつけましょう。
子どもたちは、必ずしも、距離(ソーシャルディスタンシング)を保ったり、手洗い・消毒ができるとは限りません。
しかし、1.2.が守られていれば、集団の場に新型コロナウイルスが入る可能性はかなり低くなります。集団の場にウイルスを持ち込まないようにするのが一番効果的な対策です。
3.ウイルスを吸い込まない・口や目に入れない工夫を
・ウイルスを吸い込まない(飛沫感染予防)
①お互いにマスクをする
②外で過ごす/よく換気をする
①②により、ウイルスを吸い込む可能性をかなり減らすことができます。
マスクができない小さな子どもたちは、なるべく戸外や換気可能な広い空間で遊ばせるなど工夫が必要です。
・ウイルスを口や目に入れない(接触感染予防)
①飲食前の手洗い・手指消毒
②指しゃぶりや爪かみ、目をこするクセに注意
飲食前に手洗いをすれば、ウイルスが体に入る可能性が減ります。
しかし、子どもたちの中には、指しゃぶりや爪かみなど、手指を口に入れる習慣のある子がいます。
お話のわかる年齢であれば、感染の危険性を伝え、この機会にクセを直すのも良いかもしれません。
小さな子どもの指しゃぶりは、すぐにやめさせるのは難しいので、こまめに手指消毒をしたり、おもちゃの共有を避けたりする対策が必要だと思います。
目をこすることも、感染の危険性があると言われています。アレルギーなどが原因で、目やその周囲にかゆみがある場合などは、治療が必要です。
万が一、集団の場にウイルスが持ち込まれてしまっても、子どもの体に入らなければ感染は起こりません。
特に、小さな子どもの集団の場では、周囲の大人の配慮がとても大切です。とても手がかかることではありますが、新型コロナの集団感染を起こさないためにがんばりましょう。
最後に、再び、トレポンテこどもクリニックからのメッセージです。
・新型コロナにかかると、赤ちゃんが重症化しやすい可能性があること、子どもの死亡例など、子どもにとっても危険な感染症であることが報告されています。子どもは大丈夫だと思わないでください。
・約20%の人が重症化するという確率は決して低いものではありません。明日にも、大切なご家族が感染して命をおびやかされるかもしれないということを想像して下さい。
・今、世界中で混乱が起こっています。この混乱が続くと、子供たちが将来、夢を叶えられなかったり、苦しい生活を強いられたりしてしまうかもしれないと考えて見て下さい。
わたしたちなら、この危機を乗り越えられる気がするのです。
2020年5月27日
トレポンテこどもクリニック
医師 小児科専門医 村社 歩美
事態の緊急性を鑑み、現段階で概ね明らかと考えられる内容を示しました。今後、状況変化に応じて、見解が変わる可能性もありますことをご了承下さい。
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