困った時や悩んだ時に〜院長からのメッセージ〜
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PROLOGUE
子育てのゴールはどこでしょう?
それは「自立」、
つまり、その子に合わせた環境で、
親がいなくても
生きていけるようになることではないでしょうか?
ここでは自立に向けて、
心と体の成長についてお話ししたいと思います。
子どもの成長を車に例えると、
心はエンジン、体は車体、
学力はカーナビ、運動能力は車の性能、
と言えるかもしれません。
エンジンは車を動かします。
成長のための原動力です。
エンジンを動かすには燃料が必要です。
子どもの心にも、
日々の栄養補給が必要です。
栄養補給をすることで、
自分を大切に思える心が育ち、
試練に負けずに成長していきます。
自分を大切に思える心は、
人が生きるために最も大切であり、最低限必要な精神的要素です。
専門用語では自己肯定感などと言います。
生まれてきてよかった
ここにいていいんだ
これで大丈夫
みなの役に立っている
自分の 存在価値や行動の意義を認められる気持ちです。
身体に問題がなくても、
自己肯定感が育っていないと心に不調を来し、
外出ができなくなったり、
時に死を選んだりする要因となります。
赤ちゃんは生まれた瞬間から大きな声で泣いて自分の存在をアピールします。
それに対して周囲の大人はみな、
「よしよし、よく生まれてきたねえ」
「良い子だねえ」「かわいい子だねえ」
と優しく声をかけながら、抱き上げます。
これが自己肯定感の芽生えとなります。
赤ちゃんは何もしていなくても、周囲が気にして、寄り添い、褒めます。
「お腹が空いたね、おっぱいあげようね」
「おしっこ気持ち悪いね、おむつ替えようね」
「いいうんちが出たね、よかったね」
大人のこうした声掛けや行動が
心の栄養となって自己肯定感は育ちます。
赤ちゃんは生まれた瞬間から大きな声で泣いて自分の存在をアピールします。
それに対して周囲の大人はみな、
「よしよし、よく生まれてきたねえ」
「良い子だねえ」「かわいい子だねえ」
自己肯定感は、
否定されたり、失敗したりするとしぼんでいきます。
だから、⼼の栄養補給は毎⽇ 必要です。
⼼の栄養補給とは、
⼦どもの 存在を認める声掛け、
⼦どもの 感情に寄り添う共感、できた時に ⼗分褒めること、愛情表現することです。
子どもは、
心が栄養で満たされていると、少しくらいのことではへこたれず、
毎日元気に過ごせます。
大きくなって反抗するようになってくると、
前向きな声掛けが難しく思える時もあります。
でも、日常の些細なことでも、
子どもに安心感を与えることができます。
認める
顔を見て「おはよう」
食べている時に「ちゃんと食べてるね」
寄り添う
青空を見ている子どもに「きれいな青だね」
負けた時に「悔しいね」
褒める
できたら「すごいね」
がまんできたら「えらかったね」
そして…
愛しいと思う気持ちが溢れたら、
迷わず、
「大切だよ」と伝えて抱き寄せましょう。
心配な時は
手をつなぎましょう。
こうした愛情表現は、
子どもの心を安定させるばかりでなく、
大人の心も満たします。
子どもの成長を車に例えると、体は車体です。
エンジンが正常に作動していても、
車体に問題があると走行するのが難しく、
やがてエンジンにも異常を来します。
成長にも同じことが言えます。
体調に好不調の波があると、
活動するために
余計な心のエネルギーを必要とするため、
心の不調を来たすことがあります。
体を丈夫にするとは、
目標に向かって生きていく力をつける、
つまり、
自分の生き方を大切にすることに
つながるのだと思います。
体調の好不調を整え、
日々元気に過ごせるように
コントロールしているのは自律神経です。
自律神経には、
活動する時に働く交感神経と休息するときに働く副交感神経があります。
日中は交感神経、夜は副交感神経が主に働き、睡眠、食事、排泄、運動、体の成長、健康の維持など生きていくための全ての活動をコントロールしています。
疲れ過ぎたり、昼夜逆転の生活をしたり、食事が取れなかったりすると、コントロールが効かなくなり、体の不調を来します。
自律神経の働きが乱れないようにするには、
生活習慣を整えることが大切なのです。
基本的生活習慣とは、
しっかり寝る
食事をする
トイレに行く
お風呂に入る
歯磨きをする
清潔な服に着替える
など、忙しくて時間がない時でも、
みなが自分のためにしていることです。
このような生活習慣を、
毎日なるべく同じように繰り返すことで、
自律神経の活動は安定し、
病気やストレスに対抗する力がつきます。
子どもの成長を車に例えると、
学力はカーナビ、運動能力は性能、と言えるかもしれません。
カーナビがなくても運転できるけれど、
あった方が目的地に行きやすくなります。
性能が低くても走ることはできるけれど、
高い方が目的地に早くついたり、
道が悪くても進んだりできます。
など、忙しくて時間がない時でも、
みなが自分のためにしていることです。
つまり、
学力や運動能力は
生きるために必須ではないけれど、
身についていた方が生きやすくなります。
学力や運動能力を身につけるには、
集中力を維持したり、辛くても一定時間やり続けたりしなければなりません。
そのために、安定した精神や体力は欠かせません。
つまり、
学力や運動能力は、
自己肯定感を育て、
基本的生活習慣を確立することによって、
身についていくものです。
もしも、
成長の過程でつまづくことがあったら、
一度立ち止まって見ませんか?
幼かった頃のように、
認める、寄り添う、褒める
をもう一度やってみて下さい。
毎日、一つずつでも構いません。
早寝早起きをして、
一緒に楽しくご飯を食べてみて下さい。
解決に向けた何かが見えてくるかもしれません。
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